ついに手に取ることができました。最後まで読み終えましたが、時間がかかりました。
以下ネタバレあります。
【169】百年の孤独 ガブリエル・ガルシア=マルケス
『妻のウルスラを侮辱されたホセ・アルカディオ・ブエンディアは怒りで人を殺してしまい後ろめたさから故郷を離れることになる。そして放浪の末行き着いた地に「マコンド」村を開拓する。
ホセ・アルカディオ・ブエンディアとウルスラ・イグアランを祖とする一族の隆盛と衰退、滅亡を描いた物語』
難解な小説と紹介されますが、それほど難解とは思いませんでした。ただ、とても読みにくいです。それでも不思議と途中で読むのを止めようとは思いませんでした。
結論として・・重すぎることなく意外に面白かったです。表面だけ読んでいるせいかもしれませんが・・。
難解と言われる原因はいくつか思い当たりました。
登場人物がとても多い上に、同じような名前の人が次々に登場します。(最初に家系図あり)
これは確かに混乱の原因とはなりますが、名前は同じようでもアウレリャノ大佐、アウレリャノ・ホセ、アウレリャノ・セグンドというように区別されています。
またストーリーも世代ごとに区切りがあるので、思っていたほど人物の混乱はありませんでした。とは言っても家系図は何度も確認しました。
私は突然に登場するファンタジー?と思えるような部分で混乱しました。死者が蘇ったり、神父の体が浮き上がる、美女が昇天するということが物語に溶け込むように描かれています。
最初の頃はわけがわからなくなるようなことが何度かありました。でもこれも三分の一程読み進むと慣れてきて、こういう小説と思うと気にならなくなりました。
この手法が受け入れられるかどうかも読める読めないのポイントになるように思います。
そしてほとんど改行がないので、文字が紙面にびっしり。ページをめくるたびに驚きましたしプレッシャー、視覚的にめげる人もいるかも知れないなと思いました。
更に一文が長いです。文章が煩雑で時々焦点がぼやけ、読み直しました。過去と現在が混ざった一文が多く、頭の中の切り替えが忙しいです。でもこれも徐々に慣れていきます。

さて、この物語の登場人物がなんともハチャメチャです。男性は好き勝手にやりたい放題、多くの女性は慎みがなく無節操に見えました。皆、個性が強烈過ぎます。
特に私は女性陣が印象に残りました。
中でも奇妙に感じたのはアマランタ。とても複雑な人で心と行動が真逆のような人。姉妹同然に暮らしたレベーカへの嫉妬から敵対意識を持ち、自分でも望んで婚約したイケメンを自殺に追い込む理解しがたい悪女。まぁ、イケメンもイケメンなんですけど。
アマランタは執念深さから自分で自分を孤独にした人でした。
そして100歳を超えても堂々とブエンディア家に君臨していたウルスラの頑強さに驚きました。気丈な働き者でどちらかと言うと登場人物の中では常識的な人でした。
長生きしてくれたことが素晴らしいし、余り前面には出てこないけれど彼女が土台となっていたからこの一族はなんとかやってこれたのではと思いました。この人の絶え間ない苦労を思うと運命とはいえいたたまれない。最後は目が見えなくなっても誰にも気づかれず・・。
ウルスラは近親相姦による豚の尻尾を持つ子どもが生まれないように神経を削っていたのに、結局最後は恐れていたことが現実になり一族も終焉を迎えます。ウルスラの死とともにこの一族の歴史も終わったようでした。
この小説は後半に向かって面白くなっていきます。最後はこの一族の運命はすでに予言されていて、まさにその通りになったというこれもファンタジー?的結末でした。
読み終わると呪われた一族の様にも感じます。そして誰もが孤独な一面を持っていました。
読むのに苦労したにもかかわらず、もう一度読んだらもっといろいろと理解できるのだろうか?と思わされました。
話題の小説で興味本位で読みましたが、あれこれ思考が頭を巡ることを思えば、やはり傑作と言えるのかも。
なにより読み終えられたことでホッとしました。
最後まで読んでくださってありがとうございます。